はじめに
“勝利こそがすべて”
その勝利は何のために、誰のために
妙高型三女・足柄の挫折と希望を描く物語
ご案内
本書はブラウザゲーム『艦隊これくしょん -艦これ-』のキャラクター・足柄を中心とした【二次創作小説】です。
各版権元およびその他関連企業様とは一切関係ございません。
ご注意
作中の世界観、キャラクター、設定に関する解釈・表現は独自のものを含みます。本ページの内容は予告なく変更する場合があります。
あらすじ
太平洋から瀬戸内海へと続く海の要衝、佐伯湾泊地。
妙高型三番艦・足柄が、設営されて日の浅い小さな鎮守府に着任した。
姉の妙高と那智は、足柄に対して、ある懸念を抱いていた。
「建造時の不具合のせいか、肉体年齢と精神年齢が一致していない」
当初の設定年齢よりも、足柄の心は幼いようなのだ。
生まれたときから、本能のままに戦い、そして勝利にこだわる足柄。初出撃での活躍、ある作戦の旗艦を任されての失敗。そして任務放棄。
佐伯湾泊地の艦娘たち、提督、さらには地元住民と関わりながら、
彼女は何処へ向かうのか。
その果てに見つけた答えとは。
これは、足柄の成長の道のりをたどる物語。
重巡艦娘・足柄さんの台詞にはいたるところで「勝利」や「勝つ」といったキーワードが出てくるのはよく知られています。
彼女を出撃させると、当初はよく大破して戻ってきました(自分が使い方が下手なだけだと思います)が、それでもめげません。次の出撃ではまた、元気いっぱい駆け出していきます。
そこまで好戦的な理由ってなんだろう?
足柄さんの戦う理由は何?
そんなふとした疑問から、登場人物と設定、プロットが固まっていきました。
うちの足柄さんはようやく第一次近代化改装を終えましたが、改二になって衣装が変わると、妙高型姉妹でただひとり、鮮やかなスカーフを身につけて登場します。また、公式絵師さんによる彼女の髪飾りとして、別パターンのものも存在します。
とてもお洒落なのだけど、あれはどこで入手したんだろう? あの柄に込められた意味とは? なんだか画家・モンドリアンの作品にも似てませんか?
そんなところから、話がさらに膨らんでいきました。
「艦娘ってなんだ?」という疑問には、ゲームにも公式も明快な答えがありません。
本作では艦娘という存在を「人と同等の意思を備えた兵器」として表現しています。また、ゲーム本編の特性や、提督(プレイヤー)との関係、さらには自身がこれまで触れてきた、素晴らしい艦これ二次創作作品から受けたインスピレーションも採り入れながら、足柄とその姉妹である妙高、那智、さらに仲間たちの絆を描きました。
拙文ですが最後までお楽しみいただければ幸いです。
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全年齢・一般向け
(CP要素はありません)
A5版 / 104頁(表紙込)